ドリトル先生とメモ

ドリトル先生を読んでいると、「これはメモしておかねば!」といったセリフが何度も出てくる。子供のころ読んだときは見落としていたけど、大人になって再読してみると急に気になりだした。これは『メモ』に注目して再読してみなければと思ったのだ。

 

しかし、ドリトル先生シリーズは小学生低学年向けの本だから、「メモ術」関連の本のように様々な事例やテクニックが書いてあるわけではない。ただ、「メモは重要だ」「鉛筆(筆記具)やノートは手の届くところにおいておく」などといった、さりげない習慣なども書いてある。子供にメモを書くことを注意するよりも、自主的に展開させるヒントがある気もする。

 

ドリトル先生シリーズは岩波書店の本を使用した。参照ページの記述は、それを利用している。また角川つばさ文庫からも出版されており、こちらは新訳ということだ。

 

ドリトル先生のメモ術展開

ドリトル先生アフリカゆき

  • そして、たんすのところへいって、引きだしから手帳と鉛筆をもってきました。(P.16)
  • まったく、おどろくべきことだ。こんど、本に書くためにノートをとっておこう。(P.156)

ドリトル先生航海記

  • 先生も、ひまがあると、御自分の手帳になにか書いていらっしゃいました。ときどき私は、その手帳をのぞいて見たものでした。もはや私は、読むことができましたが、先生の筆跡を読みとるのは、たいへん骨がおれました。たくさんの手帳には、海のことが書いてあるようでした。ぶあつい六冊の手帳は、いろいろの海草のことを書いたノートやスケッチでいっぱいになっていました。ほかに、まだ、海鳥のことを書いたのが一冊、海の虫類について書いたもの、貝類について書いたものなどもありました。(P.219)
  • 先生は手帳と鉛筆を持ちました。(P.222)
  • そして、先生は、気が違ったように、手帳に書きつけました。(P.223)
  • 「なんと、きみょうなことだ」と、先生は、鉛筆を動かしながらつぶやきつづけました。(P.223)
  • そこでつぎの仕事は、鉛筆と新しい帳面を出して、わしのいうことを、きみに残らず書きとってもらうことだ。(P.225)
  • 手帳は、先生の腰のまわりに、幾メートルもの、より紙で結びつけてありました。(P.256)
  • 「それは、ノートにとっておかなくちゃならない」。そして、いつもの手帳が出てきました。(P.297)
  • 先生は、たいへん興味をもって、夜の明けるまで、テーブルの上のものを、いそがしく調べながら、いちいち名前をきいて、ロング・アローの話すそれの特徴や説明を、手帳に書きこみました。(P.353)
  • 先生は休みなしに、書きとめたり、スケッチをしたりしました。わずかな間に、私たちは持ちあわせていた新しい手帳を、全部書きつぶしてしまいました。そこで、ポケットをさぐって紙きれを出したり、一ぺん書いてしまった帳面をもう一度とり出して、行と行のすき間に書き入れたり、表紙の表や裏に書いたりしました。(P.382)
  • 「海カタツムリの返事に、とてもおどろいた先生は、もうノートをとる紙が残っていなかったので、使いふるした愛用の帽子の裏をもぎとって、それに書きとめました。(P.382)

ドリトル先生の郵便局

  • 先生は手帳を持って、鳥たちの集まっている中へおりてゆき、それぞれ親分たちに、その鳥たちのいつも使っている記号と、その使い方をたずねました。先生は、それをみんな手帳に書きとめると、親分たちに、翌日また集まるようにいいのこし、家へ持ち帰って、夜どおしその記号の研究をしました。(P.87)
  • ドリトル先生は、それを一言ももらさず、手帳に書きとめました。(P.160)
  • またしても先生の手帳には、ここの海鳥たちによる手紙配達に関する思いつきが、いそがしく書きこまれました。(P.284)
  • 先生は、たえずいそがしくノートにスケッチしたり、走り書きをしたりして、今までも豊富だった博物学の知識に、さらに新しい知識を加えてゆきました。(P.326)
  • どろの中にはねとばされた、あの貴重なノートは拾いとられ、安全な場所にしまわれました。(P.330)
  • 先生は、疲れを知らない人のように、ノートに鉛筆を走らせつづけました。(P.343)
  • 夜になっても、まだ話がつづきました。そこで、ドリトル先生は、こんどはローソクの灯で書きました。(P.343)
  • ローソクの灯は、ふたたびともされました。ところがすっかりきれいに落されると、先生はその彫刻を、とても注意ぶかく調べたばかりでなく、ノートにいくつかの模様を写しとりました。(P.347)

ドリトル先生のサーカス

※メモに関する記述なし。*1

ドリトル先生の動物園

  • 手押し車に一台分ぐらいの書き込みしたノートブックと、インディアンの博物学者が採集したふしぎな植物も、持って帰ってきたよ。(P.27)

ドリトル先生のキャラバン

  • 先生は、古い紙ばさみから、五線紙のノートを出してきました。このノートに先生は、ときたま自分のすきなフルートの曲を書きつけていたのです。(P.20)
  • それから、先生は椅子に腰をかけ、緑色のカナリヤに身の上話を歌ってもらいながら、何枚も何枚も楽譜を写しとりました。(P.21)
  • カナリヤの歌がおわると、ドリトル先生は、譜を書きこんだノートをだいじにしまってから、カナリヤに、ありがとうといって、ごはんをたべることにしました。(P.21)
  • 「なるほどな」と、先生はノートに書きとめました。「さあ、話をつづけておくれ」。(P.37)
  • 「なるほどな、ずいぶん変わった身の上だね」と先生は、二時間あまりも走り書きをつづけ、疲れてふるえる腕をのばしながらいいました。「だが、ピピネラ。わしはまだ、一つ二つ、ちょっと書きとめておきたいことがある。あの歌を、もう一度うたってくれないか。ことばを写したいのだ。譜のほうは、もうすっかり書いてある。わしのいうのは『カワラヒワの愛の歌』のことだ」。(P.75)
  • 先生が鉛筆をけずって、ノートの新しいページをめくったので、ピピネラは身の上話をつづけるため、タバコの箱の上に、ひきかえしました。(P.78)
  • ただ、「コントラルトのカナリヤの自伝」のおわりのほうを、ノートに書きこむ先生の、鉛筆の走る音だけがきこえておりました。(P.85)
  • 「よろしい」と、先生は、帳面に書きつけました。(P.183)
  • 「よろしい」と、先生は、また帳面につけました。(P.184)
  • 「よく注意しよう」と先生は、また帳面に書きつけながらいいました。(P.184)
  • 「よろしい」といって、先生は帳面をとじました。(P.185)

ドリトル先生と月からの使い

  • この虫語についての新しい研究で、ドリトル先生が集めた資料の大部分は、さまざまの種類の虫の歴史に関係したものでした。私はそれを先生のために、六十冊以上の厚いノートにぎっしり書きこみました。(P.104)
  • 私がノートに新しい一章を書き終えるごとに、チーチーやポリネシアやトートーやガブガブが集ってきて、それを読んできかせてくれというのでした。(P.105)
  • 先生は私がそれを実験一七九番という見出しのもとに、ノートに書きこむのを待って、いいました。(P.121)
  • ノートをとらなければならないことが、きっと山のようにありますものね。(P.254)
  • 私は月世界の花からはじめて顔を出し、外をのぞいたときから後は、正確な記録をつけることにして、つぎつぎに起こる出来事を書きしるしておきました。(P.315)

ドリトル先生月へゆく

  • 私は先生のために、何冊もの手帳に、どっさりと、さまざまな記録をとりました。けれども、たいていそれは専門の科学的なことがらの記録です。(P.5)
  • 夕ごはんを大いそぎですませ、それから二、三時間のあいだ、私は先生の口述をせっせと書きとめました。新しい世界にきて第一日目のことですから、記録しておきたいことがたくさんありました。(P.26)
  • 湖水の上にこぎ出すと、さっそく先生は私に筆記させることにしました。(P.54)
  • そして私はまた、先生の実験や研究の結果を、せっせと筆記しつづけました。(P.69)
  • この「うたう木」をはじめて発見した日の晩、先生は私に、この日を探検日誌の中で特別たいせつな日として記しておくように、といいました。(P.70)
  • 私は、今度はいつも筆記のノートを用意して、先生のあとについてまわっていましたが。先生は私よりも、もっともっとたくさんの仕事をしたにちがいありません。というのは、先生はテントへ帰ってからも、長いことメモをとったり、新しい機械を組み立てたりして、いっしょけんめい働いていることがことがよくありましたから。(P.72)
  • 私は朝から晩まで、せっせと筆記をつづけるので、毎晩、寝床につくころには、死んだようになりました。私の書きとめたノートは、ぞくぞくたまってゆきました。先生は、ノートにする紙をさいげんなく用意してきているようでした。(P.83)
  • 私はこの探検旅行の正式な記録係として(これは、骨のおれる仕事でしたが、私はこの任務をほこりにしていました)先生の博物学上のおぼえを記録する一方、いろいろな測定の結果を記録するのでした。(P.83)
  • この一周旅行の準備のため、先生はとくに私にやかましくいって、毎日歩いた距離を正確に記録させました。(P.86)
  • ある日の午後、先生はノートと航海暦をひろげて、星の位置から自分の位置や進んでいく方向を見つけ出す表をつくりあげました。(P.86)
  • 先生の持ってきたたくさんのノートブックのうち、私はその二冊に、「おしゃれのユリ」と先生との会話を、どっさり書きこみました。(P.103)
  • キャンプを出かけるとき、先生はうしろをふりかえって、肩ごしに、今晩は研究がはかどるかもしれないから、ノートを一冊余分に持ってきなさい、といいました。それで私は三冊も余分にノートを用意して、先生についてゆきました。(P.108)
  • そして、やつぎばやにいろんな問答がかわされたので、私は目のまわるようないそがしさで、先生のいうのを筆記しました。(P.150)
  • 書いてくれ。話はまだよく通じないんだがね、そのまえに、ちょっと前書きを書いておいてもらいたいんだ。よいかね?(P.180)
  • 「それは非常におもしろい」と先生は、巨人の話を私に通訳するひまに、私がそれをノートに書きとめたかどうか念を押してから、巨人にいいました。(P.197)
  • 先生は厳しく私のほうに目をくばって、私が残らずその問答をノートに書きこんだかどうか、たしかめました。(P.214)
  • ただ一つ、このときの記録でこまったのは、いつも日付がわからないことでした。(P.215)

ドリトル先生月から帰る

  • 先生はいつも私に、「スタビンズ君、もしこの家が火事になったときには、まず動物たちを助け出すこと、このノートを持ち出すことを先にしてから、家のことを考えるんだよ」と言っておりました。そこで私は、これらのノートのことではたいへん責任を感じました。ノートを守ることが私のいちばんの務めだと思いました。そして火事になったときのことが心配で、私はノートを全部家から移すことを決めました。私は地下図書室のようなものを戸外に作りました。(P.13)
  • この穴倉に、私たちは全部のノートを、運びました。つまり、それは私が先生の秘書として、旅行したり観察したりして書きとめておいた書類です。今まで私がジョン・ドリトル先生について書いた多くの本は、これらのノートによったものですが、もちろん、このノートには、私が本にするにあたって、一般の読者にはつまらないだろうと思って省いた、純粋に科学的な事柄がたくさんしるされています。(P.14)
  • 寒い夜のつれづれに、動物たちは、台所の大きな炉を囲んで、かつてドリトル先生にしてもらったように、私にノートを朗読してくれとせがみます。すると、きまってガブガブは、そのノートの中に自分のことについて書いてある部分を私に読ませようとするのです。(P.15)
  • 実をいえば、それはドリトル先生の字の幼稚な見まねでしたが、とにかくシンプソンのものすごくへたな金釘流の文字や数字にくらべると、ずっと正確でおとなびて、職業的に見えました。(P.32)
  • 先生はよく私に、科学や博物のノートを作るには、日付と時間の書き入れは欠かせないことだといわれました。(P.69)
  • 非常に大事な標本がはいっておるからな、スタビンズ君。それにまた、非常に大切なノートもたくさんあるからな。(P.85)
  • 私自身もまた、早く先生がそのノートの作製にとりかかってくださればよいと、心から願っておりました。もちろん、先生の秘書として、先生の仕事を手伝うのは私の義務ですが、そのために、先生のされる研究と実験をかいま見ることもできるというものでした。(P.118)
  • そしてガブガブは、御自慢の『食物百科事典』の新巻を編集するために、早くも自分用のノートを取り出しました。(P.119)
  • 私は鉛筆とノートを持ってゆきました。何ヵ月も前から、私は速記を習っていたのです。それで、先生の話されることばにおくれないで書き取ってゆけるかどうか、試してみるつもりでした。(P126)
  • 「わしがノートをとり始めたのは、」と、先生はいいました。「あの秩序をもって円滑に運営されている世界を、このわれわれの世界では、どの程度に見習うことができるかという疑いのためであった。(P.146)
  • わしは、そう思ってノートをとった。ねえ、スタビンズ君、わしのあの荷物の大部分はヤシの葉で包んだ幾包ものノートだが、これがその理由であるわけだ。わしは、あのノートをもとにして、本を書くつもりだよ。(P.149)
  • わしは薬の小さな瓶をあの人のところに置くと、自分の研究とノートをとる仕事を続けるために帰ってきた。(P.153)
  • ようやく1年がすぎて、わしはノートを書き終わった。(P.153)
  • わしは、湿度、寒暖や、太陽光線と地球光線の動物界植物界に及ぼす影響とか、気圧や、雨量とか、そのほか数えきれないほどのことを、ノートに書いて書いて山になるほど書きためた。(P.153)
  • 私はノートを閉じました。(P.177)
  • 月日がたってゆくにつれ、先生は早くノートの整理をして、月に関する本を書こうとしておられるようでした。(P.193)
  • そのほか先生は、たくさんの原稿用紙と鉛筆と、それからもちろん、先生の貴重なノートも持ってゆきました。(P.237)

ドリトル先生と秘密の湖(上)

  • 先生は、ドロンコからきいたことを、いっぱい書いた帳面をもって、お帰りになったっけ。あれは地下図書室に、ちゃんとしまってあるんだ。(P.31)
  • いつかは、それを役立たせることがあるかもしれん。それで全部書きとめなさったのさ。ノアのいったこと、ノア夫人のいったこと、ノアの子どもたちのいったことなんかもね。帳面がいっぱいになってしまうと、先生は乾いたシュロの葉をとって、それに書きとめなさった。(P.50)
  • あの帳面は大切だ。明日、まっ先に、あれをさがすことにするよ。(P.51)
  • うん、だいぶ前のことだ。そうだ、ずいぶんノートをとった。だが、あれは動物学―歴史―それに建築学・・・。わしはいっしょけんめい書いた。(P.53)
  • それで先生、第一回の湖までの旅は、ずいぶん前でしたね。そこでお書きになった帳面は、私の造った地下の図書室にしまってあります。火にあわない用心のためでした。あの帳面を出してきて、今、先生の研究していらっしゃる長生きの方法に、参考になるものがあるかないか、調べてみたらどんなものでしょう?(P.56)
  • 先生はもう忘れていらっしゃるのですね? あんなにたくさんのノートをとっていらっしゃるのですから、無理もないことでしょうね。(P.58)
  • あなた、すぐ図書室へ行って、その帳面をさがしてみてくださいな。(P.58)
  • 私はカメのドロンコと秘密の湖に関する帳面のしまってある場所を、はっきりと覚えているつもりでした。折があったらそれを読もうと思いながら、まだ一度も読んでいませんでした。(P.62)
  • 私は紙も鉛筆も持っていました。それで、私が歩いて行く間に、年とったオウムは、このような旅行に必要な品物のリストをつくってよこしました。(P.131)
  • ドリトル先生は風について、また風の起きる原因について、いろいろのことを、この鳥にききました。そして、私に、ウミツバメの答えを、帳面に書きとらせました。(P.154)
  • 私が最初、この大動物の大地をゆるがすような声を帳面に書きとめた時、私は真に誇らかに感じました。(P.244)

ドリトル先生と秘密の湖(下)

  • もう一つ、事務室と呼ばれる小屋ができました。これは私がノートをとる間、サルたちのおしゃべりにじゃまされないように、ほかの小屋からほどよく離してありました。(P.14)
  • 何冊かの帳面は、パドルビーからここまでくる間に、先生からノートをとるようにいわれ、それだけでもう筆記でいっぱいになってしまいました。(P.14)
  • われわれは、それを書きとめよう。―譜にするのだよ。(P.31)
  • スタビンズ君、それを筆記しておいてくれ。(P.44)
  • これは、一つも書き落としてはいけないよ、スタビンズ君。学問上、実に重要なことだ。(P.128)
  • みんなは、こんな風に、事務所に帰って、私が帳面を床下の穴に大切にしまうまで、パドルビーのことや、あの古い家のことを話しつづけました。(P.201)
  • わしはまだ、おまえにききたいことが、たくさんあるよ。だが、それを思い出すには、わしはスタビンズ君といっしょに、筆記帳をみんな読んでみなくてはならん。(P.241)
  • 私は、事務室の床下に設けた防火倉を掘りました。筆記帳を整理して、先生がカメにききたい質問をさがし出そうとしたのです。(P.244)

ドリトル先生と緑のカナリア

  • フクロのトートーにたのんで、テント張りの物置きから、帳面を出してもらっておくよ。(P.10)
  • 「さて」と、ドリトル先生は帳面を開き、そしてポケットから鉛筆をとり出しました。(P.41)
  • 「シーッ!」と、ドリトル先生が、鉛筆で帳面をたたきました。(P.166)

ドリトル先生の楽しい家

  • 「ちょっと、わしにもそれを筆記させてくれ」。先生はおおいそぎで、机の上のノートをとってきて、「では、ゆっくり話してもらいたい」と、ペンを走らせながら、いいました。「忘れんように、全部、書きとめておかねばなるまいよ」。(P.10)
  • 私は現場を立ち去る前に、紙と鉛筆で例の足跡のおおよその輪郭をとっておきました。(P.128)
  • そのとき、私はノートの「実験一七九号」という見出しの下に、この虫のことばを書きこんだところでした。(P.232)
  • 先生は私の方を向きました。「スタビンズ君、注意して、これをすっかり書きとめておいてもらいたい。わしの実験の貴重な貴重な資料になるかもしれないのでね」。虫は私が走り書きを終えるまでしばらく待って、それからまた話をつづけました。(P.261)
  • 私は虫の話をひとこともらさず書きとろうと、えらい勢いでペンを走らせました。(P.284)

ガブガブの本 『ドリトル先生』番外編

  • ガブガブはノートを一、二ページめくって、いいました。(P.61)*2
 

ドリトル先生のメモ術パターン

何度も言うようだが、小学生低学年向けの本だから、大人がびっくりするようなメモ術を書いているわけではない。でも、全巻を通してみると、ひとつのパターンがあるような気がしてならない。

  1. ともかくノートを書く(記録しておく)という行為が重要だという点。
  2. メモ帳あるいはノート、筆記具*3は、常に手の届く範囲に置いておく。
  3. 他者(ここでは秘書であるスタビンズ君)が記録係であったにしても、その行動を常にチェックしながら物事を進める。
  4. ノートは読み直すことも重要だと、暗にいっている。動物たちに話を聞かせているが、そのネタはこのノートだ。
  5. ノートしておくには、質問することも重要だ。残念ながら、はっきりと書かれていないが、質問を重ねている様子は書かれている。
  6. スケッチ(いまなら写真か?)も重要な作業である。
 

集約すれば、こんなところだろうか。残念なのは、先生はノートの整理がヘタクソだったような記述が散見される。 :) 完璧な人間などいないのだから、それもまたよし。子供へ「メモしておきなさい!」と叱るより、「ドリトル先生も記録しているよ」という方が効果的な気がする。

 

それには、まずドリトル先生シリーズを読ませなければ……。*4

 

コメント

コメントがあれば、どうぞ!


  • ドリトル先生の本の中に、これほどメモに関する記述が多いとは思わなかった。残念なのは小学生対象の物語なだけに、メモの大切さを語っているだけ。 -- しのご 2016-08-11 (木) 15:11:43



*1 見落としてしまった気もする。読書家や評論家のように完璧を期しているわけではないから、見つけた人はコメントをください。ここまで調べて、もはや再読する気力を失った……。
*2 ドリトル先生やスタビンズ君どころか、ガブガブまでノートを持っているのか……。
*3 ドリトル先生は鉛筆を多用していたようだ。この時代であれば、筆記具の持ち歩きを考えるなら鉛筆が使いやすかったのだろう。
*4 まずは「ドリトル先生航海記」だろうか。これは何だったかの賞ももらっているようで、たぶん子供にとって一番面白く読めると思う。うちの子供の航海記には、たくさんの付せんが貼ってあったしね。
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Last-modified: 2016-08-11 (木) 15:12:50 (2807d)