はるかむかしからホームズ研究がおこなわれており、ホームズファンはもちろん、それぞれの時代に活躍した作家、科学研究者までもが趣味として取り組んできた。そんなところへ、ただのいちファンが入っていけるだろうか。
こうした研究の世界へ入っていくとするなら、自分なりのテーマを見つける必要がある。そこで考えたのは、このサイトでもたびたび言及しているメモ術やノート術に関することだ。でも調べてみると非常に少ない。サイト上には「ホームズのメモに関する記載は非常に少ない」などという、そんなコメントが検索するとすぐにヒットする。
そこでテーマを「手帳、メモ、ノート、論文」に範囲を広げ、ホームズがどのように取り組んでいたのかを調べてみた。なお、ホームズの正典は新潮文庫で平成24年前後に発刊されたシリーズだ。現代にマッチするよう、翻訳や用語も見直して改定されているが、そこからの変更はないと思う。したがって、セリフのあとにつけたページ数も違わないはずだ。
ホームズの「手帳・メモ・ノート・論文」展開をピックアップしてみると、いくつかのパターンがることが分かる。
こうしてみると、例えば立花隆の「知のソフトウェア」に書いてある内容と共通点がある。資料集めからそれが掲載されていた書名、日付やスクラップ法などなどホームズ時代の手法から、立花隆の時代ともなれば、PCやネットの活用、各種専門図書館や大宅壮一文庫のような施設の活用方法など、現代的手法へと変化しているわけだ。
さらにはホームズがパイプをやりながらひと晩ほども考えていること、同じように立花隆もアイデアが浮かぶまでそれなりの時間が必要だといっていることなど、似たような展開が出てくるではないか。古典ではあっても、その手段が現代スタイルになるだけであり、おおよそ似たような展開ではないだろうか……。
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