1日目の ステージを終えた後は、選手はもちろん大会運営者まで全員が参加しての大パーティーとなった。レースの主役はあくまでも選手であるが、主役を飲み込むほどの名脇役がいてこそ価値あるレースとして名を残す。
今回の2003年アドベンチャー・ワイルド・チャレンジレースMt.森吉 で名脇役を務めたのが「ヴェルビエントス」だった。フォルクローレのミュージシャンたちで、主に秋田県を舞台に活躍しているという。最初はフォルクローレといわれてもピンとこなかったし、彼らの説明を聞けばアンデスの音楽を中心にしているそうで、アンデスの音楽といえば知っているのは「コンドルは飛んで行く」ぐらいなもの。はっきりいって面白みを感じることはできなかった。
ところが演奏が始まってみると、先入観は吹き飛んだ。これが実にテンポよく、軽快で、しかもノリノリで踊れる。「ヴェルビエントス」のみなさんごめんなさい。機会があったら、また聞いてみたいし、彼らの演奏ではじけたいと心から思う。
ヴェルビエントスによるフォルクローレの演奏が始まると、選手らのハートに火がついた。
ヴェルビエントスのダンサーが踊りを披露すれば最高潮。踊り子さんに手を触れるふらちな者が出てくる?
ケーナとは沈んだ音色の楽器だと思っていたが、プロのケーナ奏者が扱えばそれはそれは聞く者のハートを熱くさせる音色を奏でる。
フォルクローレは、こんなにも情熱的な音楽だったとは知らなかった。
ついつい身体が動いてステップを踏む選手に、拍手とやんややんやの大喝采。疲れているだろうに、レース以上にエネルギーがほとばしる。
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