だれでも思いつくようなもの、シリアスな本格的なホームズ研究などは、ほとんど出つくしいると思う。まじめな研究(?)ならともかく、ちょっと面白いネタであるならちょっと調べてみようと思ったわけだ。
今回調べてみたのは「ホームズと食事そして飲み物」である。
何回も読んでいると、コーヒーを飲むシーンがたびたび出てくる。イギリスと言えば紅茶のイメージだが、ホームズはコーヒーを中心に飲んでおり、ごくたまに”お茶”*1が出てくる。さらにはウィスキーを飲むのは良いのだが、ウィスキーソーダというのがたびたび出てくる。いまの日本でいうハイボールなのだろうか。
食事に関しては、朝食はトーストをかじっていることが多く、ベーコンやタマゴなどで、これは今日でいうベーコンエッグみたいなものか。それ以外には、我々の感覚でいう単品もの(?)のメニューが多い。そして食堂(レストラン)で食事をすることが多く、こういう場合のメニューは不明だ。
このようなホームズと食事、飲み物の展開を調べてみたら面白いだろうと思い、各種ホームズ関連本をみてみた。そうすると「ビクトリア朝時代の食事」などと書いてある。いったいビクトリア朝時代の食事とは、どんなものだったのだろう? また身分制や貴族制度、ベイカー・ストリート・イレギュラーズにみられるように貧富の差も著しい時代なので食事もさまざまであったろうに……。
次の項目で、正典(聖典)に出てくるホームズの「食事」「飲み物」のシーンを抜き書きしてみた。ほかにもワトスン博士や登場人物の飲食物シーンもあるのだが、あくまで「ホームズ本人」に限定した。なおホームズ物語は新潮社文庫をベースにしており、事件名やページ数などはそれを参照項目にしている。
こうしてみてみると、ホームズの飲食物にまつわるちょっとした特色が出ていることに気がつく。そして、それは当時のビクトリア朝時代の雰囲気が背景としてあるものの、一般市民的なものだった。
そうしなければ、探偵の依頼が来なければ、また読者の支持も得られなかったろうと思う。
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