いろいろサイトや書籍を見ると、人によってはアウトライン(アウトラインプロセッサ)機能を使うとかえって面倒と述べる人も少なくない。Wikipediaをみれば、アウトラインプロセッサは「コンピュータで文書のアウトライン構造(全体の構造)を定めてから、細部を編集していくために用いられる文書作成ソフトウェア」とされている。
ならばLibreOfficeのWriterで、その使い方を最初からみてみたい。なお、LibreOfficeにはWriterのほかにもImpressでもアウトライン作成はできるが、ここでは文書作成を行なうWriterを中心にみてみる。
2012年10月に発売されたばかりの「実務で使えるLibreOffice」を読んでみても、過去に発売されたOpenOffice.orgの各種マニュアル本をみても、ある程度文書がまとまってからの解説は詳しい。*1 だけど構成をゼロの段階から考えたりするアイデアプロセッサ的な使い方をするには、ちょっと違うのではないかと思うのだ。
これはMS-OfficeのWordに搭載されているアウトライン機能をみてみても明らか。ここで取り上げたいのはWordに近い、Writerのアウトラインプロセッサとしての使い方である。
LibreOfficeのWriterではマニュアルやさまざまなサイトなどでも「箇条書きと番号付け」を使えと記載してある。これはメニューの「書式」→「箇条書きと番号付け」をクリックすれば下記のようなメニューが出てくる。
ここで「アウトライン」を選択し、作成する文書に見合った項目を選べというわけだ。本当にそうだろうか? まだアイデアの段階というより、さらにその前の雲をつかむような準備段階では、本当に「アウトライン」のメニューを選ぶのだろうか。本来ならいくつかの項目を箇条書きにして、その中の項目を並び替えたり、項目を変更したりといった作業を行なうのではないだろうか。
そうすると、むしろ下記の画像のように「箇条書き番号付け」の「箇条書き」を選択した方がいいのではないだろうか。
むしろ、この方法で項目を並べていった方がアイデアを考えたり、構成を考えていったりするには適切だと思うがどうだろう。
まず実務で使えるLibreOfficeの目次をベースにしてアウトラインを組んでみよう。目次から2章までの項目を記載してみた。
このまま箇条書きをいじくるには、「tabキーを使って操作しろ」ってなことがあちらこちらに書いてある。だがちょっと待て。実際にはメニューの「表示」→「ツールバー」→「箇条書きと番号付け」と進み、下記の「箇条書きと番号付け」を表示させた方が使いやすいと思う。
これなら下位にある項目のレベル下げ上げはもちろん、下位の項目も一緒にに上げ下げができる。各操作方法も、この図を見ればなんとなく分かる人も多いのではないかと思う。こうして操作していると、下記のようなアウトラインが完成する。
ここまできたら下記の図のアカ丸部分をクリックすると、再び「箇条書きと番号付け」のタブが開くので、ここの「アウトライン」から適した項目を選べば下記のように章立てとなるのだ。
ここまでくれば、あとはどんどん原稿を書き込んでいけばいい。ここまできて、さらに迷えば最初に記載したとおり、マニュアル本「実務で使えるLibreOffice」にも記載されている「ナビゲーション」や「ナビゲータ」を参考にした方が作業は早いと思う。
それにしてもと思うのは、日本じゃアウトラインプロセッサをアイデア出しやアウトライン構築に使うことは人気がないのかな。そういう自分も、かつてはほとんど使っていなかったし…。
コメントがあれば、どうぞ。